以前在日外国人の犯罪率について述べましたが、今回は来日外国人の犯罪について述べたいと思います。
ネットでは在日韓国人ばかりでなく、韓国人来日客に対する偏見も多く見受けられ、彼らが日本で悪さばかりしているというような書き込みがを見かけることがあります。

↑韓国人旅行者を犯罪者のように言う愛国カルトさん(参照)

↑韓国人をまるごと「泥棒」と呼ぶ愛国カルトさん(参照)
中には
「朝鮮人は犯罪を英雄視している傾向がある」
「日本でなら犯罪をしてもいいと教育で教えている学校も多々ある」
など滅茶苦茶なことを言う人までいます。なんでこんなバカな話を信じられるのだ…。あるわけねえ。

(参照)
もしも本当に韓国人が犯罪を英雄視していたり、日本でなら犯罪をしてもいいなんて考えているのであれば、来日韓国人の犯罪はとんでもなく多くなるはずです。実際のデータを検証してみましょう。
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なぜか2013年以降外国人の犯罪統計が出ておらず、日本人と外国人のデータがそろっているのがの2012年もので、そちらを用います。まずこれが来日外国人のデータ。

(警察庁HP)

↑外国人全体

↑来日外国人
以上のものをまとめるとこうなります。

凶悪犯罪の検挙人数は、10万人あたり
日本人3.60人、
来日外国人全体が1.44人
来日中国人0.86人
来日韓国人0.65人
つまり、来日外国人の人口割りの凶悪犯罪検挙件数は、日本人の半分以下であり、来日韓国人に限定すると日本人の5分の1しかないのです。
(繰り返しになりますが、365日日本で暮らしている日本人と、1週間程度で帰る人がほとんどの来日外国人とを比較することに大きな意味がないことは理解しております。「日本人の方が危険だ」というような民族主義的なことを言いたいのではなく、来日外国人の犯罪者が決して多くないということを示すための参考の数字としてお考えください)
外国人、特に韓国人や中国人など自分がいい印象を抱いていない相手に何かあると、「やっぱり外国人は怖い」「やっぱり韓国人、中国人は怖い」「特亜を締め出さねばならない」なんて短絡的に思ってしまいがちですが、それは確証バイアスと呼ばれるものにすぎません。実際のデータと印象とは大きく異なっているものです。
人間は思い込みで判断しがちです。統計によれば飛行機の方が自動車よりもずっと安全なんだそうですが(参照)、飛行機事故を恐れるのに車には平気で乗る人は少なくないと思います。ますます複雑化する現代社会においては、我々は思い込みを捨て、客観的なデータに頼って物事を判断するくせを身につけなければなりません。そして差別と偏見を克服していかねばならず、間違っても偏見で「特亜が~!」「朝鮮人が~!」などという人たちに与してはならないのです。まして「朝鮮人は犯罪を英雄視している」だの「日本でなら犯罪をしていいと学校で教えている」などという全く根拠のない馬鹿げたデマに加担してはいけません。
(我々日本人は反日デモの報道などにより、韓国人一人一人が日本や日本人に敵意を向けていると思いがちですが、もし彼らがそんなに日本に敵意を向けているなら、毎年2百万人以上も日本に旅行に訪れるでしょうか? 37万人もの高校生が日本語を履修するでしょうか? これは韓国の高校の第二外国語履修者数の6割にもなります。国家全体としては反日国家でも、韓国人一人一人が、みんな日本や日本に敵意を向けているならこんな数字にはならないはずです。反日デモに参加する人数に比べたら、日本語を勉強したり、日本に旅行したりする人たちの方がずっと多いという事実を忘れてはいけません)
ただし、同時に統計の限界にも留意すべきです。
今回統計を頼りに外国人犯罪について見てきましたが、これは犯罪の検挙件数によって出した数値であり、犯罪件数そのものによって出した数値ではありません。
犯罪に関しては、認知件数と検挙件数があります。例えば平成24年の場合、刑法犯の認知件数は1,382,121件ですが、検挙件数は437,612件です。つまり検挙率は約30%に留まり、残り7割の犯罪についてはどこの国の誰が起こしたか統計上現れません(そのほとんどは窃盗)。大げさな話、もし検挙されていない7割の犯罪が全て日本人によるものだったら、日本人の犯罪率は外国人に比べてかなり高くなります。
また、A国人もB国人も100人が犯罪をしたとしても、そのうちA国人は100人全員で、B国人10人だけ検挙されて残り90人は逃げおおせたとしたら、犯罪統計ではあたかもA国人はB国人の10倍もの犯罪率があるかのように見えてしまいます。
アメリカでは実際に似たようなことが起きており、マリファナの使用、または保持は黒人も白人もほぼ同じ率なのに、逮捕率は圧倒的に黒人の方が高いという統計もあり、人種差別によるものではないかと言われています(参照)。また、他の犯罪についても、白人より有色人種の逮捕率の方が人口割りで見ると圧倒的に多くなりますが、それは有色人種の方が職質をされやすいということも関係しているようです。
また長期滞在の外国人と短期の観光旅行の外国人を同列に考えるのも問題があるでしょう。総検挙件数では殺人も窃盗も同じ1件として数えますが、空き巣と殺人が同じ危険度でないことも言うまでもありません。これらの点でも統計には限界があります。
さらに、統計では今回ご覧いただいた通り、来日ブラジル人の人口割りの犯罪検挙率はかなり高いですが、それでも大半のブラジル人は犯罪者ではなく、犯罪者でない人に偏見のまなざしを向けることは間違っています。
統計を見ることは大切ですが、同時に統計を差別の正当化に使ってはいけないこともまた事実であると思います。
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ネットでは在日韓国人ばかりでなく、韓国人来日客に対する偏見も多く見受けられ、彼らが日本で悪さばかりしているというような書き込みがを見かけることがあります。

↑韓国人旅行者を犯罪者のように言う愛国カルトさん(参照)

↑韓国人をまるごと「泥棒」と呼ぶ愛国カルトさん(参照)
中には
「朝鮮人は犯罪を英雄視している傾向がある」
「日本でなら犯罪をしてもいいと教育で教えている学校も多々ある」
など滅茶苦茶なことを言う人までいます。なんでこんなバカな話を信じられるのだ…。あるわけねえ。

(参照)
もしも本当に韓国人が犯罪を英雄視していたり、日本でなら犯罪をしてもいいなんて考えているのであれば、来日韓国人の犯罪はとんでもなく多くなるはずです。実際のデータを検証してみましょう。
なぜか2013年以降外国人の犯罪統計が出ておらず、日本人と外国人のデータがそろっているのがの2012年もので、そちらを用います。まずこれが来日外国人のデータ。

(警察庁HP)
今回は検挙件数が多い中国、ブラジル、ベトナム、韓国、フィリピンを比べてみることにします。
まず、2012年の外国人訪日客数はこちら。1人で何回も来日したり、1年間一度も日本を離れなかったりと言うこともあるとは思いますが、おおむねこの数字で問題ないはずです。(ここ数年で来日客はさらに増えましたが、データが揃ってる関係でこの数字を用います)

(JNTOホームページ)
犯罪統計で言うところの「来日外国人」には、永住資格を得ていない日本在住の外国人も含まれますので、そちらも計算してみます。
==2017年1月5日追記==
ここでは「定住者」や「日本人の配偶者等」を「来日外国人」に含めていませんが、実際には「定住者」や「日本人の配偶者等」は「来日外国人」に含まれるそうです。つまり、来日外国人の犯罪率はさらに落ち、来日ブラジル人犯罪については、下の記述の半分以下になります。そのうち訂正記事を書きます。申し訳ございません。
=============

(法務省統計局のデータから算出。中国には香港含む)
これらを足し算したものが「来日外国人」のデータになります(2012年)。

これを根拠に来日外国人の犯罪率を出していきます。
1万人当たりの総検挙件数、総検挙人数を見るとこうなります。

来日外国人全体の検挙人数は1万人当たり9.9人。中国はほぼ平均の10.2人。韓国は平均の半分以下の4.7人です。一方来日フィリピン人、ベトナム人、ブラジル人の人数あたりの検挙件数は他の外国人に比べてかなり高いです。それなのに中国韓国の犯罪が多いように言われるのは、そこに偏見や差別意識があると言わざるを得ません。
さらに日本人と比べても来日中国人・韓国人の犯罪率は低いです。(日本で生活している日本人の犯罪率と、短期がほとんどである来日外国人の犯罪率を比較することに大きな意味がないことは理解しています。あくまで参考程度にお考えください)
平成24年の日本人人口は1億2595万7000人(統計局HP)。日本人の特別法犯を含めた人数のデータがないので、刑法犯とのみ比べますが、全体を票にするとこうなっています(警察庁HP)。

ご覧の取り、1万人当たりの検挙人数で、日本人は22.0人。来日外国人全体は5.9人、来日韓国人は2.4人です。もちろん、前述の通り、日本で生活している人間と1週間程度で帰る人がほとんどの来日外国人とを比較することに大きな意味はありませんが、それでも、来日外国人が日本の治安を脅かす危険な存在であるかのように考えるのが、ただの偏見であるということはご理解いただけると思います。
このような数字を見ても、それでも自分の偏見を正当化しようとする人もいます。

↑件数は少なくても悪質さは韓国人だと主張する人(参照)
ところがこれも嘘です。凶悪犯に限った数字を見てみましょう。これが来日外国人のデータです。
また、平成24年の日本全体の凶悪犯罪の検挙件数は5368件、4779人(警察庁HP)です。平成24年の在日外国人も含めた凶悪犯罪件数は241件、245人。そのうち来日外国人は130件、133人です(警察庁HP)。
まず、2012年の外国人訪日客数はこちら。1人で何回も来日したり、1年間一度も日本を離れなかったりと言うこともあるとは思いますが、おおむねこの数字で問題ないはずです。(ここ数年で来日客はさらに増えましたが、データが揃ってる関係でこの数字を用います)

(JNTOホームページ)
犯罪統計で言うところの「来日外国人」には、永住資格を得ていない日本在住の外国人も含まれますので、そちらも計算してみます。
==2017年1月5日追記==
ここでは「定住者」や「日本人の配偶者等」を「来日外国人」に含めていませんが、実際には「定住者」や「日本人の配偶者等」は「来日外国人」に含まれるそうです。つまり、来日外国人の犯罪率はさらに落ち、来日ブラジル人犯罪については、下の記述の半分以下になります。そのうち訂正記事を書きます。申し訳ございません。
=============

(法務省統計局のデータから算出。中国には香港含む)
これらを足し算したものが「来日外国人」のデータになります(2012年)。

これを根拠に来日外国人の犯罪率を出していきます。
1万人当たりの総検挙件数、総検挙人数を見るとこうなります。

来日外国人全体の検挙人数は1万人当たり9.9人。中国はほぼ平均の10.2人。韓国は平均の半分以下の4.7人です。一方来日フィリピン人、ベトナム人、ブラジル人の人数あたりの検挙件数は他の外国人に比べてかなり高いです。それなのに中国韓国の犯罪が多いように言われるのは、そこに偏見や差別意識があると言わざるを得ません。
さらに日本人と比べても来日中国人・韓国人の犯罪率は低いです。(日本で生活している日本人の犯罪率と、短期がほとんどである来日外国人の犯罪率を比較することに大きな意味がないことは理解しています。あくまで参考程度にお考えください)
平成24年の日本人人口は1億2595万7000人(統計局HP)。日本人の特別法犯を含めた人数のデータがないので、刑法犯とのみ比べますが、全体を票にするとこうなっています(警察庁HP)。

ご覧の取り、1万人当たりの検挙人数で、日本人は22.0人。来日外国人全体は5.9人、来日韓国人は2.4人です。もちろん、前述の通り、日本で生活している人間と1週間程度で帰る人がほとんどの来日外国人とを比較することに大きな意味はありませんが、それでも、来日外国人が日本の治安を脅かす危険な存在であるかのように考えるのが、ただの偏見であるということはご理解いただけると思います。
このような数字を見ても、それでも自分の偏見を正当化しようとする人もいます。

↑件数は少なくても悪質さは韓国人だと主張する人(参照)
ところがこれも嘘です。凶悪犯に限った数字を見てみましょう。これが来日外国人のデータです。
また、平成24年の日本全体の凶悪犯罪の検挙件数は5368件、4779人(警察庁HP)です。平成24年の在日外国人も含めた凶悪犯罪件数は241件、245人。そのうち来日外国人は130件、133人です(警察庁HP)。

↑外国人全体

↑来日外国人
以上のものをまとめるとこうなります。

凶悪犯罪の検挙人数は、10万人あたり
日本人3.60人、
来日外国人全体が1.44人
来日中国人0.86人
来日韓国人0.65人
つまり、来日外国人の人口割りの凶悪犯罪検挙件数は、日本人の半分以下であり、来日韓国人に限定すると日本人の5分の1しかないのです。
(繰り返しになりますが、365日日本で暮らしている日本人と、1週間程度で帰る人がほとんどの来日外国人とを比較することに大きな意味がないことは理解しております。「日本人の方が危険だ」というような民族主義的なことを言いたいのではなく、来日外国人の犯罪者が決して多くないということを示すための参考の数字としてお考えください)
外国人、特に韓国人や中国人など自分がいい印象を抱いていない相手に何かあると、「やっぱり外国人は怖い」「やっぱり韓国人、中国人は怖い」「特亜を締め出さねばならない」なんて短絡的に思ってしまいがちですが、それは確証バイアスと呼ばれるものにすぎません。実際のデータと印象とは大きく異なっているものです。
人間は思い込みで判断しがちです。統計によれば飛行機の方が自動車よりもずっと安全なんだそうですが(参照)、飛行機事故を恐れるのに車には平気で乗る人は少なくないと思います。ますます複雑化する現代社会においては、我々は思い込みを捨て、客観的なデータに頼って物事を判断するくせを身につけなければなりません。そして差別と偏見を克服していかねばならず、間違っても偏見で「特亜が~!」「朝鮮人が~!」などという人たちに与してはならないのです。まして「朝鮮人は犯罪を英雄視している」だの「日本でなら犯罪をしていいと学校で教えている」などという全く根拠のない馬鹿げたデマに加担してはいけません。
(我々日本人は反日デモの報道などにより、韓国人一人一人が日本や日本人に敵意を向けていると思いがちですが、もし彼らがそんなに日本に敵意を向けているなら、毎年2百万人以上も日本に旅行に訪れるでしょうか? 37万人もの高校生が日本語を履修するでしょうか? これは韓国の高校の第二外国語履修者数の6割にもなります。国家全体としては反日国家でも、韓国人一人一人が、みんな日本や日本に敵意を向けているならこんな数字にはならないはずです。反日デモに参加する人数に比べたら、日本語を勉強したり、日本に旅行したりする人たちの方がずっと多いという事実を忘れてはいけません)
ただし、同時に統計の限界にも留意すべきです。
今回統計を頼りに外国人犯罪について見てきましたが、これは犯罪の検挙件数によって出した数値であり、犯罪件数そのものによって出した数値ではありません。
犯罪に関しては、認知件数と検挙件数があります。例えば平成24年の場合、刑法犯の認知件数は1,382,121件ですが、検挙件数は437,612件です。つまり検挙率は約30%に留まり、残り7割の犯罪についてはどこの国の誰が起こしたか統計上現れません(そのほとんどは窃盗)。大げさな話、もし検挙されていない7割の犯罪が全て日本人によるものだったら、日本人の犯罪率は外国人に比べてかなり高くなります。
また、A国人もB国人も100人が犯罪をしたとしても、そのうちA国人は100人全員で、B国人10人だけ検挙されて残り90人は逃げおおせたとしたら、犯罪統計ではあたかもA国人はB国人の10倍もの犯罪率があるかのように見えてしまいます。
アメリカでは実際に似たようなことが起きており、マリファナの使用、または保持は黒人も白人もほぼ同じ率なのに、逮捕率は圧倒的に黒人の方が高いという統計もあり、人種差別によるものではないかと言われています(参照)。また、他の犯罪についても、白人より有色人種の逮捕率の方が人口割りで見ると圧倒的に多くなりますが、それは有色人種の方が職質をされやすいということも関係しているようです。
また長期滞在の外国人と短期の観光旅行の外国人を同列に考えるのも問題があるでしょう。総検挙件数では殺人も窃盗も同じ1件として数えますが、空き巣と殺人が同じ危険度でないことも言うまでもありません。これらの点でも統計には限界があります。
さらに、統計では今回ご覧いただいた通り、来日ブラジル人の人口割りの犯罪検挙率はかなり高いですが、それでも大半のブラジル人は犯罪者ではなく、犯罪者でない人に偏見のまなざしを向けることは間違っています。
統計を見ることは大切ですが、同時に統計を差別の正当化に使ってはいけないこともまた事実であると思います。
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