愛国カルトたちの発想が一般人とかけ離れていることは、このブログの読者の方は嫌となるほど見ていることと思いますが、あの話題になった「保育園落ちた 日本死ね!」という発言についても、当然のこと愛国カルトは驚くほど飛躍した発想を披露していました。


あの発言を、暴言だとか、品がないとか言うのはわかります。しかし、愛国カルトの発想は違います。「朝鮮人の陰謀」にしてしまうのです! 

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何でもかんでも朝鮮人認定するのが彼らの特徴ですが、いくら何でもこれほどめちゃくちゃだとは。ほんの数件だけ例を挙げます。






「胸糞悪くなる」とは、こういうときに使う言葉ですね。見てるだけで、あまりの下品さ、あまりの差別意識に、気分が悪くなります。最後の「朝鮮パヨクはレイシストだな~ww」って、どの口がそれを言うのか。


2番目の「韓国酒飲んでた」という発言の元ネタは、あの「保守速報」です。

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保守速報は、「保育園落ちたデモ」参加者が韓国酒を飲んでいただけで、「なりすましの可能性」などと言っているのです。「な ん と デモ後の打ち上げで韓国酒wwww」って、何を驚いているんですかね? 韓国料理食うと韓国人なの? 実際に、キムチ鍋が好きだと韓国人認定するような人がいますからね。どれだけ頭が悪いのか…。韓国酒を飲めば韓国人なら、私、昨日カレー食べたんですが、私ってインド人だったんですかね?(笑)


待機児童は、もう何年も前から日本中で問題になっていますし、保育園に入りたくても入れない(落ちる)人がいることなんて常識でしょう。どこどうやれば、「保育園落ちた」というデモに参加することが、朝鮮人である証拠になるのでしょう。


彼らは、「日本死ね」という発言から、「こんなことを言うのは朝鮮人に違いない」と決めつけているのだと思います。確かに「日本死ね」という表現は乱暴でしょうが、何年も前から待機児童が問題になっているにもかかわらず、子供を育てやすい環境がちっとも整わない、また、整えようという態度を行政が見せていなければ、やり場のない怒りを感じることは、不思議な発想ではないでしょう。


まして、国が「女性が輝く社会」とか「一億総活躍社会」とかのスローガンを掲げているのですから。多くの人が共感するような言葉だったからこそ、この発言は瞬く間に日本中に広まったのでしょう。


さらに、「保育園落ちた」のデモが起きたきっかけは、国会での質疑応答にありました。この問題を追求された与党が、「誰が書いたんだよ」とヤジを飛ばしたり、「本当に女性が書いた文章ですか」なんて本質と関係ないことを言って、問題を理解しようという態度も見せなかったのです。


そして、自称「最高責任者」、行政の長たる総理大臣が、「本当かどうか確認のしようがない」と発言し、問題の本質を理解できていない姿を披露したため、怒りが広がったのです。

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誰が書いたのかや、その個人に実際に何が起きたのかは問題ではなく、待機児童が2万人もいることは疑いようのない事実であり、保育園落ちた人がいるということも事実なのです。「保育園落ちた 日本死ね!!」はその問題の中の一つの事象に過ぎないのです。そこを理解せずに、問題に向き合おうとしなかった安倍総理や平沢議員などの発言に怒りが広がり、国会前デモに繋がったのです。


それで、「保育園落ちた日本死ね」の発言者や、さらにはデモ参加者まで朝鮮人認定するというのは、どれだけ頭が悪いのでしょうか。何が起きているのか、デモ参加者が何に怒っているのかも理解できないのです。彼らの脳内では、自分が気に食わない人間は全て朝鮮人なのでしょう。


そして、私が心底怒りを感じたのが、下の発言です。

>>保育園落ちた日本死ね。
>>これ言った馬鹿女は堂々と前に出てこい卑怯者。
>>まぁどうせ朝鮮人か在日レベルと察するが。
>>犬の子をポンポン産むのと違うし、
>>産んでからの状況も想定出来ないのは自分の責任。
>>受かったら日本最高?
>>性欲の果てに産んでしまって困るなら
>>オナニーしとけバカ女


どこをどうやれば、ここまで卑劣な人間が生まれるのでしょう?

もともとあのブログはただの個人ブログ。他者を中傷して訴えられても裁判にも出てこない井上太郎のような奴は完全なる卑怯者だと思いますが、 個人ブログで怒りを書いただけで、自分の素性を明かして他人の前に出る必要などありません。そんなことを言うならば、この「旅の途中者」こそ、堂々と前に出てきたらどうなんでしょう。


「産んでからの状況も想定できないのは自分の責任」というなら、「保育園に入れないかもしれないから、産むのをやめよう」ということを奨励するわけですね。少子化を問題視しながら待機児童問題を解決しない行政の責任は完全に無視し、保育園が足りないんだから、「保育園に落ちたくないなら産むな」と言う。


もしもこれが日本の考えであるなら、私だって「日本死ね」と言いたくなりますよ。こういう卑劣極まりない人間がいるから、「日本死ね」って発言が出るんじゃないんですかね。


今回の問題を見て、愛国カルトたちが、どれだけ他人の痛みを理解することのできない卑劣な人間か、改めて認識させられました。自分に都合の悪いことは朝鮮人のせいにして、問題から目を逸らす。強きを助け弱きをくじくことで、自分は強者に回ろうとする。こういう人たちを見ていると、この世界で最も醜悪な存在は愛国カルトなのではないかという気がしてきます。


彼らのような、この世の悪意を集めたような存在が、日本にどれだけいるのかはわかりませんが、こういう人たちが力を持つようになったら、本当に日本は死んでしまうことでしょう。例え自分が朝鮮人でなくても、自分が保育園落ちていなくても、見るだけで不快でも、反対の声を上げなければなりません。ドイツの神学者、ニーメラー詩に以下のようなものがありますが、「彼ら」はいつか必ず「私」に矛を向けます。



彼ら(ナチス)が最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
 
私は共産主義者ではなかったから
 

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
 
私は社会民主主義ではなかったから
 

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
 
私は労働組合員ではなかったから
 

そして、彼らが私を攻撃したとき
 
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった