この記事は2017/07/02の再掲です。

<ざっくり言うと>
  • 高橋洋一の加計学園擁護はデタラメばかり。
  • 安倍晋三の「獣医学部特区を全国展開し、1校でも2校でも認める」発言の何がおかしいのかも理解できていない。麻生太郎でさえ、安倍のこの発言には「獣医学部新設は質の低下を招く」と反発しているのに。
  • 高橋は「広域的」を「隣接自治体という意味で(大阪に獣医学部があっても)京産大は申請可」だったと主張しているが、山本幸三が「広域的」とは「都道府県単位ということではなくて、より広い範囲で見て既存の獣医学部が近隣には存在しない地域」のことだと明言しているので、高橋の主張は完全に大間違い。
  • 高橋は「(文句をつけている奴は)『広域的』を一校に限定と(いう意味だと)勝手に読んでいる」と主張しているが、「一校に限定」は内閣府自身が告示した内容であり、高橋の主張は完全に大間違い。
  • 加計問題に文句をつけているのは「閣議決定や議事録を読まずに不勉強妄想する」奴だと高橋は言うが、実際に閣議決定や議事録を読まずに不勉強妄想しているのは高橋洋一の方である。
↓ここで高橋が言っていることは全て事実に反する。広域的が「都道府県より広い範囲」であることは山本幸三が国会の内閣委員会で明言しているし、内閣府は獣医学部新設を「1校に限り」認めると明記した告示を出している。
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安倍晋三の「獣医学部特区全国展開」発言の何がおかしいのかも理解できない高橋洋一


高橋洋一という元大蔵・財務官僚で、現在嘉悦大学教授をやっている人物がいます。ご存じの人も多いでしょうが、この男、今回の加計学園問題で、これまた信じられない発言をしていました。


まず、安倍晋三総理大臣が、「獣医学部特区を全国展開し、1校でも2校でも認める」と言った問題。まともな頭があれば、この発言のデタラメさには直感的に気づくはずですが、高橋洋一は何がおかしいのかもわかりません。

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「何がおかしいのか。テレ朝にでている人がおかしいのはよくわかる笑」と言っていますが、私には何がおかしいのかわからない高橋洋一が理解できません。高橋洋一がおかしいのはよくわかります。


そもそも、会社と違い、獣医学部なんてものは、「やる気があれば作っていい」「全国展開する」というような性質のものでないことは当たり前です。国家資格が必要なものなのに、獣医師が足りているのかどうかも無視して、獣医学部を増やしてどうするんでしょう。


当然、獣医師会は「質の低下を招く」と猛反対しています。「日本の獣医学教育の現状を理解しないまま発せられたもので、大学教育・研究を崩壊に導きかねない、驚愕すべき発言だ」と猛反対していますね。麻生太郎副総理さえ、「獣医学部新設は質の低下を招く」と発言をしています。


第一、特区だって、通常は1つ目が上手くいった場合に、それを踏まえて2つ目、3つ目を作るのが当たり前です。まだ1つ目の獣医学部新設の審議会認可さえ下りていないのに、「速やかに全国展開を目指したい」なんて、意味不明もいいところです。


そもそも、安倍総理のこの発言は、「1校に限定して特区を認めた中途半端な妥協が、結果として国民的な疑念を招く一因となった」から、全国展開をして2校でも3校でも認めると発言しています。つまり、これは獣医の需要や必要性に応じて2校3校作っていくのではなく、自分の疑惑を払拭するためだけにした発言であることなわけです。結局自分の保身のための発言以外の何物でもない。これだけでも、安倍総理の発言がおかしなものであることはわかるのに、高橋洋一は何がおかしいのかわからないって、なにがわからないんですかね?


「広域的」を「隣接自治体という意味」と大嘘をつく不勉強すぎる高橋洋一


さて、当然「全国展開」するならば、「広域的に獣医学部が存在しない地域に限り」認めるとした政府の方針は何だったのか、ということになります。この条件のせいで、同じく獣医学部新設に意欲を見せていた京都産業大学は、大阪にすでに獣医学部が存在するために、新設を断念せざるを得なくなったと報道されていますが、あれは何だったのでしょう。


これについて、高橋洋一は、超絶ウルトラスーパーアクロバティックな解釈を見せてくれます。

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>>加計問題。前川氏やマスコミなど
>>難癖をつけるヤツの共通項は
>>閣議決定や議事録を読まずに不勉強妄想すること。
>>「広域的」を一校に限定と勝手に読んでいる
>>「広域的」の意味は隣接自治体という意味で京産大は申請可。
>>獣医師会が1校というから前から手を上げていた加計に
>>敬意を払い次回期待で降りただけ

ここで高橋が言っていることは全部デタラメ。「広域的」が隣接自治体の範囲とか言ってますが、そんな狭い「広域的」があるか!!


高橋が言っている「自治体」が都道府県より小さい単位であることは明らかです。なぜなら、既に大阪に大阪公立大学獣医学部があるので、大阪府の「隣接自治体」である京都府にある京産大は申請できません。高橋は「京産大は申請可」と言っているので、高橋の考える「隣接自治体」が都道府県ではなく市区町村レベルのことを指していることは明白です。


すると、隣接自治体じゃなければいいってことは、東京で言えば、すでに文京区に東大の獣医学科がありますが、江戸川区や品川区ぐらい離れれば、「広域的に獣医師養成学部がない地域」になってしまうわけです。んなアホなことがあるか!! 「獣医師の地域偏在を解消する」と言ってたのに、自転車で行けるような距離に獣医学部2つも3つも作って地域偏在解消になるか!!

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もちろん高橋の理屈は大嘘であり、山本幸三内閣府特命大臣が6月1日の内閣委員会で、
「広域的の具体的範囲は定量的に決まるものではありませんけれども、都道府県単位ということではなくて、より広い範囲で見て既存の獣医学部が近隣には存在しない地域について認めようという趣旨であります」
と言っているのです。(参議院HP参照

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つまり、「広域的に獣医師系養成学部がない地域」だと京都が除外されるのは明白で、これは実質的に四国に限定する、と言っていると同じなのです。高橋洋一は、こんなこともわかっていません。


さらに、高橋洋一は驚くべきことに、
「前川氏やマスコミなど難癖をつけるヤツの共通項は閣議決定や議事録を読まずに不勉強妄想すること。『広域的』を一校に限定と勝手に読んでいる
などと言っていますが、不勉強妄想しているのは高橋洋一のほうです。なぜなら、今年1月4日の時点で、内閣府は獣医学部新設を「1校に限り」認めると明記した告示を出しているからです。

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参照

高橋洋一は、加計問題を追及する人たちについて、「別に『1校に限る』と書いていないのに、勝手に『広域的』を『1校に限定』と読んで文句を言っている」なんて言っていますが、それは大嘘で、実際には内閣府が「1校に限る」と明言しているのです。高橋洋一は、どれだけ不勉強なのでしょうか。


これで京都産業大学が「加計に敬意を払い次回期待で降りただけ」と、勝手に京産大の行動を自分に都合よく解釈。不勉強なままデタラメばかり言っています。加計に敬意を払って降りたなんて事実は全く存在せず、大阪に獣医学部があるから京産大は降りざるを得なかっただけです。


しかし、高橋洋一は一応は大学教授という肩書を持つ男。世の中にはこんなデタラメでも鵜呑みにしてしまう人がいるのだから困ってしまいます。


このように肩書があろうと、自分に都合がいいようにデタラメな解釈をしてデマをまき散らす人間は大勢います。自分自身が不勉強なくせに偉そうに自分に都合のいいデタラメをまき散らす人間に騙されないよう、しっかりと自分の頭を使って勉強しましょう。



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