<ざっくり言うと>
  • 検察庁法改正案に賛成している人は、何が問題で批判されているのかさえ理解していない。
  • 理解しないまま「安倍政権に反対する奴に反対」だから賛成している。
  • 実際の反対意見を直接何も見ないまま、「反対している奴はこういう点で反対している」という伝聞情報で藁人形論法をしている。まず相手の主張を正しく理解するところから始めるべきである。
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先日、黒瀬深氏が、検察庁法改正案の反対意見を全く理解しないまま発言していることを紹介した。



法案の強行採決は幸いなことに見送られたが、安倍政権は秋の国会でそのまま再び同じものを提出するつもりでいる。それに対し、「#検察庁法改正案を廃案に」というタグが作られたのだが、黒瀬氏は、これをまたもご都合主義な曲解をしたようだ。

>>あれれ、左翼の皆さんは
>>「我々は法案そのものに反対ではない!一部に反対なんだ!」と仰ってましたが、
>>いざ法案を見直すとなると #検察庁法改正案を廃案に などというタグを作り、
>>ゴールポストを動かすようです。
>>結局、安倍批判が目的の反対のための反対なんですね。



もちろん誰もゴールポストを動かしてなどいない。繰り返し述べている通り、検察庁法改正案のうち、定年を65歳に引き上げることについては反対している人はほとんどおらず、問題は、65歳定年(現在は63歳)を迎えた人の勤務をさらに最大3年まで延長できる勤務延長の規定だ。



安倍政権は秋の国会で現在の法案をそのまま出してくるつもりであるが、当然、勤務延長規定を含んだ現時点での検察庁法改正案は廃案とし、新たに作り直すしかない。「#検察庁法改正案を廃案に」というタグはそういう意味であり、誰もゴールポストを動かしてなどいないのである。


しかし、黒瀬氏は、そのようなことは全く理解するつもりがない。前回記事でも見た通り、そもそも法案の何が問題視されているのかさえ理解していないのである。そして、今度は「廃案」の意味さえ理解していない。黒瀬氏は「結局、安倍批判が目的の反対のための反対なんですね」などと言っているが、事実は真逆で、黒瀬氏こそ「安倍批判はすべて間違っている」という前提で賛成のための賛成、いや、「反対の反対だから賛成」というバカボンのパパみたいなことを言っているのだ。だから、何が批判されているのかを調べることさえせず、「安倍批判」にすべて反対しているだけなのだ。


せめて何を批判されているのかぐらい、理解してから発言してはどうなのだろうか。黒瀬氏をRTしている人たちも、黒瀬氏の言葉などではなく、誰が何をどう言う理由で言っているのか、ちゃんと理解する努力をしてみてはどうだろう。


しばらくこの問題でツイッターを観測していて感じたことだが、法案を擁護している人たちは、反対している人たちの意見を全く見ていないのではないだろうか? 


批判を受けているのが定年の引き上げなのか勤務延長なのか、ちょと報道等を見ればわかることだ。検察OBや各地方の弁護士会の反対声明などを見ても、ちゃんと説明されている。


それにもかかわらず、いまだに間違った理解で法案を擁護し、法案批判を批判している人たちは、報道や検察OBや弁護士会の声明などを読んでいるとは全く思えない。


どうも、黒瀬氏や、黒瀬氏に賛意を示している人間は、実際の反対意見を全く見ることなく、「こういう反対意見がある」という伝聞情報をツイッターなどで手に入れて、藁人形論法をしているだけにしか見えない。


だが、検察OBや弁護士会の実際の声明などもネットで簡単にみられるのだから、せめてそういうのを見て、何が批判されているのか理解してから発言してもらいたいものである。そもそも事実関係を間違えたまま論を展開するのは、賛成反対以前である。「反対している連中はこういう風に反対している」という伝聞情報だけでなく、反対している人たちの直接の声を聞けば、こんな間違いは本来怒らないはずである。



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