<この記事で分かること>
  • 国旗損壊罪は、被害者がいないにもかかわらず、倫理的に「けしからん」という理由で刑法犯罪として取り締まろうとするもので、刑法の原則に反する悪法であること。
  • 倫理的に「けしからん」ことと、刑法で取りしまるべきことは全く別物であること。
  • 国旗損壊罪自体が言論の自由を圧迫しなかろうと、「けしからん」という理由で刑法犯罪に問うことが可能になれば、最終的に言論の自由が圧迫されてしまうこと。
kokkiso


前回、国旗損壊罪の危険性について記事にしました。「外国国章損壊罪があるのに日の丸を燃やしてもいいのは不均衡だ」という主張はデマだ、という内容ですね。



するとコメント欄に、まさに今回記事にするつもりの内容が届きました。

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>>日本の国旗を燃やしたり×を書いたり踏みつけたり。
>>そんな事をする人を罰して何が悪いのとしか思わない。
>>日本の国旗に限らず世界中どの国の国旗も全てそんなことしちゃ駄目だろ。
>>君達そんなに日本が嫌いなの?
>>日本の国旗をそんなに燃やしたい?


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>>もしも、そう思ってるなら是非とも『表現の自由』として全世界の国旗を日本のも含めて燃やしてネットにでも流せば良い。
>>やらないなら単なる「気に食わねぇから反対」ってだけだよね?


バカすぎる!!
 
まさにこれこそ「国旗損壊罪」の危険性を端的に表しているといえましょう。国旗損壊罪を主張する奴等は大体「国旗を燃やすような奴を罰して何が悪い」「そんなことしちゃ駄目だろ」ということを言いますが、「倫理的に正しくないこと」「刑法で罰するべきこと」の区別もついていないバカだという他はありません。


今回はこの点についてみていきましょう。


倫理的に「しちゃ駄目」なことと、刑罰は全くの別物


まずはこのコメントについてみてみましょう。

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>>日本の国旗を燃やしたり×を書いたり踏みつけたり。
>>そんな事をする人を罰して何が悪いのとしか思わない。
>>日本の国旗に限らず世界中どの国の国旗も全てそんなことしちゃ駄目だろ。
>>君達そんなに日本が嫌いなの?
>>日本の国旗をそんなに燃やしたい?



まさに国旗損壊罪支持者の典型的発言と言えるでしょう。この手の人は決まってこう言います。

  • 「そんなことをするのは許されないのだから、罰して何が悪い」

しかしこの主張には、致命的な欠陥があります。それは「倫理的に不適切であること」「刑法で罰すべきこと」を混同しているという点です。



例えば、皆さんも小さい頃に親から「食べ物で遊んじゃいけません」って言われたことあるでしょう。食べ物で遊ぶなんて、「そんなことしちゃ駄目だろ」という事例の代表だといえます。倫理的に間違っています。


じゃあ、「食べ物で遊んだら拘禁刑」「食べ物で遊んだら罰金刑」という法律を作ることに賛成しますか? 正しいと思いますか? 倫理的に「そんなことしちゃ駄目だろ」ということと、刑法で禁じるべきかどうかは別問題です。


国旗損壊罪なんて「けしからん」以上のものではないでしょう。けしからんことは「けしからん」と批判すればよく、刑法で禁じるのは間違っています。けしからんことをすれば、批判されたり、友人を失ったりするのは仕方がないでしょう。しかし、「けしからん」ことを刑法犯にできてしまうと、なんでも罪に問うことが可能になってしまいます。


「国旗に×を描くなんてけしからんから逮捕!」の次は「国歌を歌わないなんてけしからんから逮捕!」ですか?


「国家の象徴たる皇室(王室)を批判するなんてけしからんから逮捕!」ですか?(セックス・ピストルズも逮捕されますね

「国家の代表たる首相(大統領)を批判するなんてけしからんから逮捕!」
ですか?

「国民に選ばれた与党議員様を批判するなんてけしからんから逮捕!」ですか?


「けしからん」を犯罪にできるなら、こんなことまで可能になりかねません。まるで北朝鮮でしょ。極論だというかも知れませんが、こうならない保障がどこにありますか? 他者の人権や財産権を傷つけたり、麻薬みたいに蔓延したら社会秩序が保てなくなったりするものでない限り、刑法で取り締まるべきではないのです。


上記コメントは「日本の国旗をそんなに燃やしたい?」とかバカな発言をしていますが、国旗を燃やすことを罪にすること自体ではなく、倫理的に「けしからん」ことを刑法犯にすることが問題なのです。


「そんなに国旗を燃やしたいなら燃やしてネットに流せ」というバカ」


次に、こちらのコメント欄を見てみましょう。

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>>もしも、そう思ってるなら是非とも『表現の自由』として全世界の国旗を日本のも含めて燃やしてネットにでも流せば良い。
>>やらないなら単なる「気に食わねぇから反対」ってだけだよね?


本当に驚愕するレベルのバカですね。なんで国旗損壊罪に反対すると、自分で国旗を燃やしてネットに流さねばならないのでしょう? この人は、表現の自由として認められていることは全部自分でやるのでしょうか? だったら「ウン〇の早食い競争」なんてやっても別に罪には問われませんが、このバカはウン〇の早食い競争をやってネットに流すのでしょうか?

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(島本和彦『アオイホノオ』11巻、小学館)

刑法犯罪にすることに反対することと、自分でやることとは全く別の話です。私は阪神タイガースの旗を燃やしたり傷つけたり絶対にやりませんが、「阪神タイガースの旗を燃やしたら罪」なんて法律が提案されたら、絶対に反対します。我々は「旗を燃やす権利」なんてものを守りたいのではなく、「けしからん」という理由で刑法として罰することを可能にすることに反対しているのです。


「マナー違反を罰しろ」という異常性


最後に、前回記事でも引用したツイートから、国旗損壊罪の危険性を考えてみましょう。

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>>「嫌なら見るな」で済む話
>>燃やすな、破るな
>>最低限の「マナー(公序良俗)」
>>「人を殴るな」と同じ。

>>それを「怖い」というのは、
>>「これからも燃やす権利をよこせ」ってこと?
>>そっちの方がよっぽど怖いよ!

本当に救いようのないバカですね。

「嫌なら見るな」なら日の丸を燃やされても見なけりゃいい

まず、「『嫌なら見るな』で済む話」なら、それこそ「日の丸を燃やされようが、見なけりゃ済む話」ってことになります。別に日の丸がどこで燃やされようが、どこにも被害者はいないので、それこそ「見なければいい」ということになります。国旗損壊罪を主張する人は、こういう矛盾を平然とやりますね。

国旗を燃やさないのが「マナー」なら、マナー違反を犯罪化することになる

次に、このバカは、国旗を燃やさない、破かないことを「最低限のマナー(公序良俗)」だと言っています。まさにこれこそ国旗損壊罪の危険性を象徴する発言と言っても過言ではないでしょう。国旗を損壊しないことがマナーであるならば、国旗損壊罪とはマナー違反を刑法犯罪にする法律だということになるからです。


挨拶をしない。
靴を脱ぎ散らかす。
電車内で化粧をする。
相手の名刺を片手で受け取る。

どれもマナー違反でしょうが、刑法犯となるわけがありません。マナー違反をすれば、非難されたり、周囲から嫌われたりするリスクは負わねばならないでしょう。しかし、「マナー違反だから刑法犯罪にしよう」なんて主張は常軌を逸しています。


なお、このバカは「『人を殴るな』と同じ」と言っていますが、人を殴らないというのはマナー違反ではなく、被害者が存在する暴力犯罪です。このバカは人を殴ると罪になるのが「マナー違反だから」と思っているんですね。どうしようもない頭の悪さです。

国旗損壊罪反対を「燃やす権利をよこせ」という意味だと認識する低知能ぶり

最後に、このバカはこう書いています。

>>それを「怖い」というのは、
>>「これからも燃やす権利をよこせ」ってこと?
>>そっちの方がよっぽど怖いよ!

「よっぽど怖いよ!」って、このバカの脳みその中では何が怖いんでしょうね。日の丸を燃やしたところで、それこそ「見なけりゃ済む話」で、別に脅迫されてるわけでも何でもないんだから怖がる理由なんてない筈なんですけどね。


上記の通り、国旗損壊罪に反対している人は、別に「国旗を燃やす権利をよこせ」と言っているのではありません。「けしからん」ことを刑法犯罪にすることに反対しているのです。本当に怖いのは「けしからん」ことを刑法犯罪として取り締まれるようになってしまう世界の方です。


「けしからん」を犯罪にしてはいけない


私自身は日の丸を燃やしたことも×を描いたこともありませんし、これからもするつもりなんてないし、むしろ自宅にはこれまで行った国の国旗と並んで日の丸も飾ってあります。(10センチくらいの小さな旗が並べてある)


しかし、国旗損壊罪の成立には強く反対します。それは繰り返し述べている通り、倫理的に「けしからん」ことを犯罪にできてしまうと、政府が「けしからん」と見なせば何でも犯罪化できてしまう危険性があるからです。


国旗損壊罪自体が言論の自由を直接的には圧迫しないかもしれませんが、被害者がいないにもかかわらず、「けしからん」ことを犯罪化できてしまうことになれば、「国旗を燃やすなんてけしからんから逮捕!」にとどまらず、最終的には

「国旗に敬礼しないなんてけしからんから逮捕!」
「国家を歌わないなんてけしからんから逮捕!」
「国家プロジェクトであるオリンピックに反対するなんてけしからんから逮捕!」
「国民から選ばれた与党議員様を非難するなんてけしからんから逮捕!」
「国民の代表たる首相を非難するなんてけしからんから逮捕!」

なんてことまで行きかねないのです。この点で、国旗損壊罪は表現の自由を侵害する危険性があるのです。


刑法とは、人権や生命や財産を守り、社会秩序を保つためのものです。誰かの人権や生命や財産が傷つけられたわけでもなく、社会秩序が崩壊するわけでもないにもかかわらず、「けしからん」から刑法犯罪にしようというのは、刑法の根幹を揺るがす悪法に他なりません。


最後に、ニーメラーの詩を引用して終わります。「けしからん」から逮捕することが可能になったら、「けしからんから逮捕」されるのは貴方かも知れないのです。

ナチスが共産主義者を連れさったとき、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから。

彼らが社会民主主義者を牢獄に入れたとき、私は声をあげなかった。社会民主主義者ではなかったから。

彼らが労働組合員らを連れさったとき、私は声をあげなかった。労働組合員ではなかったから。

彼らが私を連れさったとき、私のために声をあげる者は誰一人残っていなかった。

↓続き


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